看護業務で染色体異常や流産発生率の増加の報告
身近である人もいるかもしれない抗がん剤。抗がん剤を使った治療は化学療法と呼ばれたりしている。
知っていたり扱ったことがあるという人は治療に関わるあいだに、抗がん剤の悪影響を受けている可能性があることを十分に知っているのだろうか…
抗がん剤の取り扱いについて、それぞれ扱いの基準に差があるよう、その差が問題である。
例えば、液体での抗がん剤を調剤する場合、薬剤師が安全に調整して病棟に運んでくる施設もあれば、病棟で医師が調剤する場合もあったりしているようで、その扱いは色々と違う。使い方よっては悪影響があることが分かっている。発癌性がある、染色体異常や流産発生率が増加するということが研究で判明している。
新人タケシと郷田先輩の能力値の違い
新人、学生ナースのタケシと病棟経験者の学生ナース郷田の差についてコレは明らかなものである。
部分的にしか知らない学生看護師と病棟勤務をある程度経験した看護師はぜんぜん違う。
しかし、病棟で同じ学生として働くと基準値が学生:郷田になるのは忙しい病院の都合のいい業務の割り振りである。
郷田の提案で点滴を作る業務をすることに
◯集会シーサイド病院は忙しい分、色々なことにチャレンジできると言う良い面がある。普通の総合病院では色々と規制があってできないことも特に病棟の主任などの一声でチャレンジでき本人のヤル気次第でスキルアップが可能となっている。
厳しい病院なら先輩に勉強してきたことを報告して、注意点などチェックしてもらい、一度先輩の実際やっているのをみてから自分が実施と言ったプロセスを踏んだりする。教育係と共にチェックにチェツクしてチェックすることだってある。
しかしシーサイド病院は違う。「もうやっちゃって、ヤッチマイナーーー!!」である。
点滴を準備すると言うと簡単なものから難しいものまで色々である。
そのまま使えるものものあれば、袋を押すと混ざるもの、瓶に入った粉を注射器をつかって液体を入れて溶かし吸い出して混ぜるもの、小指以下の小さいビンから液体を吸い出して混ぜるもの、などがありそれぞれ容量が細かく設定されていたりするため指示書を確認しながら業務に当たることになる。
もちろんダブルチェックがある。ただ1回チェックしたあとに初心者タケシがチェックするのは、経験者の郷田がチェックのするのとはリスクを考える力に大きな差が出る。それはタケシは点滴などの投与を実際にしていないため薬剤に関してミスをする経験もなければ与薬したことすらないからである。
経験値の差は、好きな人に告白したことがあるかないかくらい
好きで、好きで、好きで、一緒にいたくて。でも、きっとアナタは付き合うとか思ってなくて。
でも、その人のことを考えるとなんか胸がギューーッてなる。頭がボーとする。
言おうか言わないか、考えて考えて言うって決めて。
何度か言うつもりでバイト帰りに一緒帰ったりして、告白するタイミングを考えてた。
でも言えないでいた…初めてだし怖かった。
好きで、やっとのことで「好きだから付き合ってくださいっ」て告白して、フラれて。
フラれたあとは、誰かと話したくて友達にフラれたことを話した。家に帰ってから親とかにバレないようにこっそり泣いた。
俺の恋愛、おわた、おわた。
でも好きだ〜あきらめらんねーな、好きだな。もうでも、付き合うとかはダメだろうなぁ。
と経験した人と、好きだけど告白せずただ時が過ぎた人は違う。言わずに後悔してる人いるでしょ。
くらい違う。
ハイパー病院に勤める人々の闇
なので薬剤のリスクを体験しているもの、していないものはそんくらい違うのでヤバいことくらい普通わかる。だが、忙しいとは心を亡くすと書いて忙しいのです。なんだかその差を一緒にしてしまうのがハイパー病院(俗に忙しい病院をハイパー、暇な病院をハイポと呼ぶらしい)での学生看護師のリアルである。
「そんな時代もあったねといつか笑える日が来るは」となるとイイのだが、中島さんもビックリの悪影響の事を考えないでいると薬剤の影響により人生がお先真っ暗闇になる可能性がある。
病院に対して「お前ら、人間じゃねーーー」と思いつつも対して何もできない。
看護師の世界でありがちではあるが「奉仕の精神で病める人々を助けるまでは、私は命を惜しみません」みたいなとこがあり、そんな風に学校でも教育され看護師になっていくので自分の命を見ることもせずにただ業務をする。
タケシや郷田みたいな一般ナースは同じ過ちを犯してしまうワケです。
勤労学生でハードな病院で働いていると、朝から昼まで働き、昼間は学校に行き夕方学校が終わったら病院に戻りバイトに戻ると言うのもめずらしいことではない。
タケシはまだ20代で若さに勢い任せて先輩に「若いくて羨ましいわ」と言われ、わるい気しないから頑張っちゃうのがタケシのダメなとこで良いところ。
ズルくて小綺麗な巨乳の先輩ナースに「若いんだから働いて、ラクさせてよぅ〜おバカちゃん」と思われてるとは知らない「ピュア」が売りのタケシ。でもタケシは裏で巨乳の先輩ナースとかとワンチャン何かあるんじゃ無いかと期待を持つ一面も持ち合わせているのである。
タケシは点滴を作る業務が好きです、でも「おっぱい」はもっと好きです。
肌寒くなってきたある日、タケシは夕方に看護学校が終わって病院に戻り業務にあたっていた。
新しく任された業務は点滴の混注と準備である。できることが増えて嬉しいタケシ。
「かあちゃん、看護ってやりがいあるし天職かもしれない」と笑顔で点滴をつめる新人タケシは、成長をかみしめていた。
注射器を使ったりアンプルと言う小さな瓶を割って中の液体を混ぜたり、瓶を指で弾いたり、クルッと回したり、何か看護師っぽくて点滴の準備はタケシにとって、とても楽しい作業であった。
点滴をチェックし、混注などの業務が終わってナースコールの対応を済ませて一息ついた頃。ナースステーション内にゴーグル、手袋などで防護している格好の綾乃剛似の医師の声が聞こえた。
「あれーもう用意してあるじゃん、誰か混ぜてくれたの?抗がん剤だけど、まぁいっか」と。
タケシは「やっちゃった、ママ〜」と思った。しかし特に怒られこともなく後日、郷田先輩に軽く注意されただけでその件は終わったのである。
内心ラッキーと思ったタケシであった。
薬剤の悪影響を考えるセンサーを持つ
抗がん剤であれ、眠剤であれ、毒薬や劇薬、向精神薬など科によって触れるものはまちまちではある。それぞれ薬剤をあつかうことで、何かしらの悪い影響があることを知っているか知らないかは大きな差であると思う。
もしかしたら知らなかったほうが良かったかもしれない。これは看護界の闇であり誰もがちゃんと知っておくべき情報である。
少なくともタケシは知らないでいる。抗がん剤を詰めたことに関して正しく振り返りをしなかった彼はリスクを考える良い機会を周囲の「めんどくさい」によって消されしまったのである。人を育てる機会というのは逃してはいけないタイミングがあると思う。事実、タケシはこの後ミスをごまかしても大丈夫という悪い成功体験を積んでしまった。こうした環境が人を育てていく。良いほう、悪いほうに隣人のタケシが進むのはアナタの行動次第かもしれない。
業務中の暴露の経路は調剤、投与準備、運部ときや保管のとき、与薬や投与時、針刺し事故、こぼれた薬剤を処理するとき、排泄物から、患者のリネン類の扱いのときがあるという。
また吸収する部位としては、気化したものの目、鼻などからの吸入、皮膚から、目から、触れた手から口へなどがある。
抗がん剤に関していえば投与後48時間は体内に残存している可能性があり、投与後など2日間は注意が必要である。
暴露の防止には体内への侵入を防止する手袋、マスク、ガウン、ゴーグル、キャップなどの防護が基本である。あとは薬剤などの飛散などが無いように工夫することが大切な考えかたである。